2009年10月9日金曜日

repo:山口:「山口盆地午前五時」初日、アーティストトーク





「山口盆地午前五時」に行ってきた。
狩野さんの現地制作を見たかったのと、秋吉台のレジデンス施設へ就職したT嬢とも会いたかったから。
それにしてもYICAの情報は福岡へは届きにくい…


*NPO法人・山口現代芸術研究所(YICA)
「山口盆地午前五時」情報もこちらから
http://web.mac.com/kokutsu/YICA/Home.html


やっぱり行ってみないと分からないことが いっぱいあるものだ。

この企画、サイトを見てもチラシの画像があげてあるだけなので(しかも画像が小さい)、なんだかよくわかってないまま現地に向かった。

まず、
会場は二つ。
会場は「木町ハウス」と由緒正しい「菜香亭」。
いずれも入場無料。

狩野哲郎さんと、三宅航太郎さん+蛇谷りえさんのユニット(いいね!)という二組がゲストアーティスト。
でも他にYICAメンバーである作家の展示もやっている。

つまり、一種のグループ展。
そこにレジデンスをするゲスト作家が居るというわけ。
ここにキュレーターとして山城大督さん(本人も作家、現在は大垣在住)が絡んでくる。
主催してるのがYICA
どうやら毎年やってるプログラムのようだ。


「木町ハウス」はYICAの中心人物である奥津聖先生のオウチだったところらしい。
(だから来客用の駐車場がない)



YICAの拠点でもあり、レジデンス場所でもある。
この家で狩野さんがソロでインスタレーションを展示している。
チャボ(雌)が一匹放たれていて、いままで植物系だった狩野さんの作品とちょっと雰囲気が変わっている。

いっぽう三宅+蛇谷ユニット「いいね!」の展示は、菜香亭。
この企画のためにユニットを組んだ二人の間のディスコミュニケーション(というコミュニケーション)を作品化している。
映像を流して、携帯電話を使ったインスタレーションを添えているけど、展示だけだとわかりにくいかも?
作家二人が居る状態があって完成する作品、という印象。
こういう作品形態は、もしかしたらこれから増えるのかな。


歴代首相が訪れたという由緒ある「菜香亭」は、彼ら以外の10数組の作家による作品展示が館内あちらこちらに。
迷路のような昔の建物ですっかり魔にとりつかれたような気配になる。


初日(10/8)の19時からこの菜香亭でアーティストトークが始まった。


どこかの広間で座ってやるのかと思いきや、各作家が作品を解説しながら館内を巡るというもの。
なかなか全部おつきあいするのは大変…ときどき休憩しながら。
参加者は30人近かった?
YICAメンバーのほか、山口大学、YCAM、秋吉台国際芸術村の関係者ら。そうそう中原中也記念館のかたも。
(山口県立美術館のひとは居ないのかな?)


菜香亭から、木町ハウスへ移動して、ここでもトーク。



宴会へ向かったのはほぼ22時。

・鯨の竜田揚げ


山口駅界隈の夜は早いけど、でも遅くまでやってるカフェもあって二次会。
山口ならではの夜。
湯田温泉泊。
山口のアート関係者はたいてい湯田温泉界隈に住んでいるらしい


ひとことでいうと、山口のひとってマジメだなあと思った。
アートもそう。
YICAの母体になったギャラリーシマダさんがドイツとの交流が多かったせいか、コンセプチュアルな作品が多い印象。
だから文章で説明するタイプのものが多い。
最近の福岡はこういう傾向のは少ないなあと思った。


まちとアートって、本当にうんざりするほど聞くけども、歴史とか風土とか、やっぱり重要で、「まちに何かもたらすためのアート」ではなくて、「このまちでないと出てこないアート」の視点で考えるべきではと思った次第。


あと、タイトルの「午前五時」は夜明け前という意味を持つそうで、つまり、山口のアートはこれから明けてゆく、ということらしい。

(miyamoto)

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